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3.11 今、想う事
あっと言う間の5年。まだ5年....
被災された方々、時間の感じ方も其々なのではないでしょうか?
復興の兆しによって、その温度差はあると思います。
自分にできる事、何が正解かゴールもないけど、寄り添い続ける事
だと痛感しています。
昨年11月22日、岩手県陸前高田にお邪魔させて頂きました。
<奇跡の一本松>
気仙町の高田の松原跡地に聳え立つ1本の松。
350年に亘って植林され、7万本もあったのに・・・
たった1本生き延びた松。
市街地だった周りも閑散とし、広い敷地が続いている光景は、
穏やかな風が吹けば吹くほど、胸がしめつけられ、何とも言えない
気持ちになりました。
青空に真っすぐ伸びている様は、正に復興のシンボル。
枯死状態にあったりもしましたが、防腐処理をして、幹に心棒を
通して復活。今、モニュメントとして生きていました。接ぎ木をして
種子を育てる事にも成功したそうです。
傍には、温かなモザイクタイルがありました。故やなせたかし先生が、
奇跡の一本松をモデルに描いたイラストを元に制作されました。
天国から先生の声が聞こえてきそうです。
「陽を照らしているからね」と。
そして、広田小学校の体育館でライブをやらせて頂き、子供たちと地元の方と
一緒にゴミ拾いにも参加しました!
<まるごみ'15 in岩手>
DJ KOUSAKUさんプロデュースの環境ムーブメント。
「みんなで楽しくゴミ拾い」をコンセプトに、千葉県で2008年に
誕生。震災直後から、何度も被災地に足を運んでいるコウサクさん
の行動力に、頭が下がります。この様な機会を与えて頂き感謝です。
小さなお子さんたちも、大きな声で挨拶をしてくれて、
ピュアなエネルギーが広がって自然に笑顔が生まれていました。
男の子は率先して、土の中に埋まっているゴミまで探し出したり、
女の子も丁寧にしっかりとゴミが落ちていないかチェックしながら、
前へ前へと進んでいる姿が印象的でした。楽しみながら、元気よく
自分たちの街をキレイに。素敵な活動ですよね。
<広田小学校体育館ライブ>
近くにあった幼稚園、中学校、高校は津波の被害を受けましたが
この広田小学校は高台にあったので無事でした。夕暮れ時に
たくさんの方々が足を運んで下さって感激。ライブで恒例の年齢別
拍手アンケート、小さなお子さまから、70代の方々が一生懸命
手を叩いてくれました。寒い中、坂を上ってこのライブを観に来て
下さったと思ったら、ホントに嬉しくて嬉しくて。
リクエストコーナーでは、真っ先に小学校5年生の男の子が
「Zガンダム!」と、元気な声で言ってくれて驚きました。
30年前の曲なのに、一気に子供たちと距離が近くなりました(笑)
アニメ「ワンパンマン」も深夜の放送なのに「録画して見てる~」と。
「エンディング、私が歌ってるんだよ」って言った時の、子供たちの
「エ―――――!!」って言う、驚きと歓びのあの声忘れられません。
大人の方々も子供たちと一緒に、カバー曲、オリジナル曲も歌って
掛け声をかけて下さり、楽しんで頂けてよかったです。
“歌を囲み合う” 温かい時間でした。そして、音楽が持つ力を
実感し、私自身、使命へのエナジーを改めて頂きました。
ありがとうございました!歌い続けます!!
(アンコールは、Zガンダムのテーマソング♪水の星へ愛をこめて♪を
急遽、飯室博さんのアコギ1本で)
あの日の歌声が、一人でも多くの子供たちやたくさんの人の心に
効いています様に。笑顔に繋がります様に。
<ご自宅訪問>
津波で自宅を失ってしまった畑山ご夫妻。高台に築いた新居。
その名も “畑山おもてなしハウス”
支援して下さった方々をお招きして、手料理で恩返しを。
ライブ終了後、お母さんのお心のこもったたくさんの手料理を頂き
ました。“おいしいを通り越して”沁みました。
全てを失っても“感謝”を忘れないお二人から大切な事を学び
ました。お嬢さまやお孫さん、息子さん、ご近所の方々、スタッフの
皆さんも集まって、地元のおいしいお魚を頂きながらの一家団欒
タイム。正に、家族っていいなぁと、心から実感しました。
そして、極限状態を“生き抜く力・知恵”にも驚かされました。
何と、瓦礫の中から薪がわりになる木を探して、煉瓦で囲い、
高台の方々の備蓄米でお母さんがご飯を炊いたそうです。
小さい頃竃で炊いた経験が、ここで活かされていたんです。
どこからか埋もれている食器や調味料を見つけてきて、配給の
卵で茶碗蒸しを。少しでも工夫をして、楽しみながらと思ったそうです。
諦めずにその環境の中を生きて行く強さに、心が震えました。それから、
お父さんの明るいキャラクターが最高です。お招きしたお客様に、
“フレー フレー○○さん”と、お一人お一人の名前を言って、毎回
応援団長のように、盛り上げていらっしゃるんです。私も元気を
頂きました。お腹の底からの声、しびれました。恒例になっている理由、
泣けました。
お客様に言っているのと同時に“自分に向けて”いると。
後列左側から2番目の方がDJ KOUSAKUさんです。
あの日お亡くなりになられた全ての方々へ
鎮魂の念を捧げます。
生き抜いて戦っている方々へ
少しでも“日常力”を取り戻して頂けます様に。
風化させないとは、ひとつでも私たちが行動に起こし続ける事だと思います。
きっと一人一人、役割や使命が必ずあると感じています。
“終わりなき課題”は、私たちに助け合うと言う事を、尊い日々を
長い年月をかけて、問いかけているのだと思います。
みんなで向き合いましょう。
一人でも多くの人が心から春を感じられます様に。